当店での実施報告

オーグライン・ターミネータ:各部への実装例




【オーグライン・ターミネータとは】

武藤製作所さんが開発したノイズフィルタリング素子です。
ファインセラミックの母体に特製のノイズ吸収素材を抱き合わせた特殊構造体の中を、二重螺旋に巻いてオーグラインを通過させたもので、交流回路に直列に入れることで、その回路の高周波ノイズを劇的に吸収するとのことでした。
この素子の導通部はオーグラインですので抵抗が寡少であり、回路に直列に入れてもパワーロスは気になりません。導線と同じ扱いができます。

この手の製品は海外ではNASAが開発したバイビー素子というのが有名ですが、これはそれに類する素子です。使い方もバイビーでネットを検索すると多々出てきます。
ただ、バイビーの素子は内部抵抗がそれなりにあるらしいことと、リード線は銅、銀や14金のバイエーションがあるようですが、価格が高いです(14金で36000円/本)


【実装例1】


交流回路で代表的な部分であり、最も分り易いのはスピーカラインであるとのことで早速試して見ることにしました。
店主の愛用のブリロンに、付けたり外したりしながら容易に比較試聴できるように考え、まずは15Aの素子の前後にベリリウムカッパープラグを写真のようにハンダ付けしました。


これを2セット作って、左右のスピーカ端子の直近に取り付けました。
店主のブリロンはラダーケーブルで接続していますが、バイワイヤ接続にはしていないので、ターミネータ都合4本でステレオ1セット分になります。

【15A素子】
【プラグを付けた15A素子】




入れる前は、「そんなに明確には変わらないだろう」とタカを括っていたのですが、音出ししてみてびっくりです。

解像度が高くなり、音の粒が実に明瞭になりました。その粒立ちのためか、最初少し音が固めに感じましたが、馴染むほどにまろやかになり、滑らかな音の 味わいはとても深いものがあります。バイオリン音やボーカルが実にナマナマしくなりました。
当店のブリロンは、内部配線をオーグラインにし、コンデンサや抵抗も交換チューンして有ります。マエストロ処理も入念に実施していますし、これ以上無いであろうと思うほどにリアリティを改善しているはずなのですが、この素子を入れることでそれが更に改善されました。
正直、驚きました。





これで気を良くして、次は常用パワーアンプの電源に入れました。

【実装例2】
【Brilonへの取り付け状態】
【ブリロンへの取り付け状態】


アンプの電源に入れる際には、整流回路の前と後ろと、大きくふた通りの入れ方があるとのことでした。 例えば、MNRー0602などの電源フィルターをコンセント側に入れている場合は、ターミナルは整流回路の後ろ(アンプ回路側)か、さらに それよりも後段の増幅回路直近(ここは直流回路ですが)に入れるとよいとのこと。また、もしそのような効果的な電源フィルターを入れていない場合は、トランスと整流回路の間の交流回路に入れると良いとのことでした。
設計的にこの素子は本来は交流回路に入れることで考案されていますので、まずはMNRを外した状態で、トランスと第二世代電源の間の交流回路に入れて見ました。

アンプの電源はセンターゼロで両振りのプラスマイナス30分V程ですが、センターゼロのライン(ニュートラル点)には入れても効果はないらしいとのことなので、プラスとマイナスに15A素子を1本ずつ入れました。左右別電源にしているので都合4本使いました。

静けさと生々しさが更にました感じです。音の傾向としてはMNRに近い感じです。こういうノイズフィルタ素子は、ある意味、数入れれば入れるほど効果が加算されるものと思います。20個、30個とシステムに入れている方がいらっしゃるというのも分かる気がします。

【Duoパワー電源部への実装】
【Duoパワー電源部への実装】




【実装例3】

次の例はカーオーディオ用スピーカへの実装です。

店主は以前はカーオーディオにはまったく執着していませんでした。「走行騒音があり、電源環境的にも最悪の車の中ではいかにチャレンジしようとも聞ける音になどならない」と思ってたのです。ところが、掲示板にも書いていますが、静音化やLCMの投入などのチューニングを行うことで、かなりの臨場感が改善されることが実感としてわかりました。これもやればやるほど改善されるので、面白くて続けてしまっています。今では車に乗るのが楽しみなってしまいました。

ブリロンに付けてみて効果が出ていましたので、とりあえずフロントボンネットにある3つの中高音スピーカに3A素子を入れて見ました。店主の車の中高音スピーカは、使い慣れたFE83enに交換してあり、マエストロ処理もしてあります。その際既設のBOSEについていた専用コネクタを外し、オーグラインで取り付けてありました。


この専用コネクタとの間の接続線を3A素子に交換しました。車の中なので、固定法は少し考えなければならないのですが、とりあえず取り付けて確認だけしてみました。
予想したとはいえ、出てきた音に嬉しくなりました。ボーカルの微妙な息遣いや、バイオリンの弓の擦れなど、これまで聞こえなかった部分が明瞭に聞こえます。解像度が格段に向上しました。

次はカーオーディオユニットの電源と、デジタルアンプの電源に15Aを1本ずつ入れてみようと思っています。その部分にはどちらにもLCM+CPMをつけてあり、それで音のリアリティがぐんと良くなった状態になっています。直流回路への適用ですが、それでどこまで改善されるか楽しみです。
【中高音用SP実装前】
【中高音用SP実装前】

【中高音用SP実装後】
【中高音用SP実装後】

その後、カーオーディオユニットとデジタルアンプのプラス側に15Aを1本ずつ入れて、ぐんと良くなった納得の音にしばらく満足していたのですが、 高音部が美しく鳴ることに慣れてくると、低音部のボタつきがやはり気になり始めました。 ボーズ特有の出過ぎの低音は調整して抑えてあるのですが、それでもまだ解像度が足りない気がしていました。
そこで、ついに左右のドアにあるウーハーに15Aを各2本入れて見ました。

想像できたことではありますが、低音の解像度が格段に上がりました。バスドラとベースの違いが明瞭にわかります。これまで,音量を上げるとうるさいソースだったマーカス・ミラーが、実にノリノリで聞けます。低音のボタ付きが極端に改善されました。それに伴って高音側の明瞭さも格段に良くなりました。

こんなに良くなるとは正直思っていませんでしたので、嬉しい誤算でした。ただ、ウーハーに各2本というと、ウーハーごとに4万円(定価)の費用がかかりますので高価ですが、それだけの価値がある製品だとも思います。是非ご検討下さい。


武藤製作所さんからは、CDTの電源や各アンプ、DACの内部回路など、様々な場所への利用で効果が出ているとの連絡が来ています。
クロック用電源や、クロック出力に入れるとまさに驚くような結果になります。



Pract記

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